アンダークラス(小説)のあらすじや感想を紹介!相場英雄さんの力作だと話題に

今回紹介する小説「アンダークラス」は、時事通信で経済記者をしていた相場英雄さんが書いた小説です。
相葉さんは、地方の経済や社会に詳しく、その経験がアンダークラスに詰まっていると言っても過言ではあります

今回はアンダークラスのあらすじや感想を中心に紹介していきますね

アンダークラスのあらすじ

アンダークラスは衝撃的な事件から始まります。

秋田県で高齢者施設の入居者『藤井詩子さん』が車いすごと水路に転落
介護していたベトナム人介護士のアインは、本人がガンを苦から解放するのを手伝うよう頼まれて、車椅子を押したと証言します。

しかし取り調べに当たった警視庁の田川警部補は、アインの証言内容を不審な点を感じます。
そこで上司でキャリア組の樫山警視と共に、以前にアインが働いていた神戸の縫製工場などに聞き込みに向かうことに。

この事件の聞き込みから、真相に近づくだけでなく、現状の社会の厳しさを目のあたりにすることになります。

田川警部補と樫山警視は、アインが働いていた縫製工場での海外からの実習生の待遇がとても酷い事をしります。

・深夜まで働いても給与が低い
・休みが少ない
・反抗的な実習生への罰が厳しい
・取引先との会食の際に接待要員として連れていかれる

など、ひどい扱いをされていました。

仕事を受けるその縫製工場も、単価の低い仕事を大量に限られた納期でミスをせずに行わないと、次からの仕事がなくなります。
デフレ経済下の日本社会の影響を強く受けている状態が長く続いているので、外国からの実習生を受け入れ、人件費の削減をしているのでした。

藤井詩子さんも昔米兵相手の仕事をしていた為、アインの心境にも共感
初めはアインさんへの疑いの気持ちが強かった藤井さんですが徐々にその心境は変化していきます

事件の犯人は結局誰なのか?
過酷な労働環境が改善されることはあるのか?

1つの事件から社会問題にフォーカスされていく物語となります

アンダークラス本から学んだこと

いかに大手企業の便利で安価なサービスが、様々な人を苦しめているのかがよく解る小説になっていました。

認識していないだけで日本にもまだまだ経済格差は存在する。
大企業の表面上の華やかな実績を見ているだけではすべては分からないんだなと学びました。

実際に時事通信社で経済記者をしていた著者の相場英雄さんだから描ける小説なのだろうと思いました。

大手企業の一部のエリートにとっては経済的には見返りがあるのでしょうが、そのような社会のあり方が、いかに人の感覚や倫理観を麻痺させていくのかが解る展開です。

経済的格差を自分とは関係ない。と感じる事も大きな間違いであると教えてもらった気がします。

アンダークラスから今後役立てたいこと

1つの視点だけで物事を判断しないように、自分の行動に生かしていきたいと感じました。

サービス1つ選ぶにしても

安いから良い
楽が出来るから良い

という短絡的な思考ではなく、そのサービスの背景も考えて接していきたいです。
具体的には過剰なサービスを求め過ぎないように、謙虚な気持ちが必要だと感じています

値段以上の要求は、結果的に社会的な悪影響を及ぼすのだろうと思います。
つまり最後は自分に跳ね返ってくる事柄なので、相手の為にも自分の為にも『良心的な消費者』であり続けるという意識が必要ですね

アンダークラスの感想

何かとネットの新しいサービスが始まると、とりあえず使ってみるほうですが、そこで働く人に関して考える必要の大きさが解る小説です。

通信社の経済記者出身で経済誌に連載を持っていた著者がこのような小説を書くのは、それだけ社会的な様々な負担が様々なところに及んでいるからでしょう。

起業家については様々な媒体で紹介記事がありますが、実際に体を使って働く人に関しても、社会的な関心をもっと持つ必要があると思いました。

 

アンダークラスのイマイチだったところ

アンダークラスのイマイチだったと思う点は下記です

・犯罪の実行面でのリアリティ不足
・証拠や証言を得る際の描写があっさりしすぎている

上記は物語の本質的な部分では無いので、読む上で問題はないのですが、リアリティが欠けると違和感を感じてしまします

あまり細かい所は考え過ぎないようにして読むのがオススメです!